ママと添い寝
1.添い寝のスタイルは古い?
|
西洋人から見た、日本のおんぶや抱っこ、添い寝・添い乳のイメージは、発展途上国の子育てに見えたそうです。欧米の育児スタイルは、乳児を昼間は、クレドールに入れたり、夜は、子供部屋に一人で寝かせたりするのが当然のことでした。しかし、世界的に見ると、この育児スタイルが少数派で人類の歴史からみても短い出来事です。この欧米スタイルは、粉ミルクの登場から増えていったとも考えられます。 |
![]() |
2.添い寝の問題 是非・賛否
昔のスポック博士やブラゼルトン博士の育児書には、「乳児は、人格を持った一個人なので、早くから自立心や独立心を植えつけるには、個室で一人寝をさせるべきで、添い寝は悪い習慣をつけ、睡眠障害を引き起こし、依存心を増強させるので避けるべきだ」と書いてあります。しかし、欧米でも、母乳育児や添い寝は、親子の絆を大切にする面から見直されています。一方では、乳児突然死症候群(SIDS)との関係や窒息死の原因になりかねないか議論がされています。
3.添い寝の眠りと呼吸
生まれた赤ちゃんは、脳の神経組織が完成していないため、生後3~4ヶ月かけて呼吸の種類を変える能力を発達させます。健康な赤ちゃんでも一晩に数回の無呼吸があります。また、大人にくらべてレム睡眠の時間が長いという特徴もあります。ですから、ママの呼吸や刺激が助けとなっています。ママと一緒に寝ることで、赤ちゃんは、ママの動きに反応して、各睡眠レベルを何サイクルも行き来して、赤ちゃんが一人で寝るよりずっと睡眠サイクルの変化が多くなります。添い寝は、赤ちゃんが上手に呼吸しながら、朝まで眠れる為の、自然が用意した睡眠環境といえます。
1)添い寝と母子関係は?
生まれてから、ママと赤ちゃんが一緒にいることにより、安定した親子の絆ができると言われています。
ですから、夜間も一緒にいることは、子供の情緒がより安定します。多くの国では、生後1~2年間は、子供と親は一体とみなされており、ママと一緒に過ごしています。 夜間の添い寝も当然のこととみなされているのです。
2)添い寝がSIDS(乳児突然死症候群)になる可能性はあるの?
添い寝は、SIDSのリスクになるという意見と、反対にSIDSの予防に効果があるという意見があります。
ここで注意することが、SIDSと窒息の区別です。SIDSは病死であり、窒息は事故です。SIDSの原因は、脳幹部の小さな異常から、覚醒反応が遅れ、睡眠中に起こった無呼吸から、回復せずに死亡するものです。この点からは、添い寝が子供の呼吸パターンや中枢神経、心臓血管系に何らかの影響をもたらし、SIDSに対してむしろ予防的に働いている可能性は考えられます。どちらの是非論にしても、SIDSは、喫煙習慣のある母親が多いことは、統計学的報告を支持しています。1997年に提案された、米国小児学会(AAP)のガイドラインでは、添い寝のメリットを認めているが、SIDSが減らせるかの科学的な根拠はないとしています。
3)添い寝は、窒息の危険はあるの?
添い寝の窒息は、正しい環境や人物が添い寝していたものが多いです。しかし、独り寝をしている乳児にも窒息死が同じように多くあります。ママが環境に気をつけて添い寝する部分では、窒息させる可能性が少ないですが、ひどく酔っていたり、ママ以外の添い寝には、注意が必要になります。
4)添い寝は、睡眠の質が下がらない?
添い寝をしているとママの睡眠の質が下がると心配されます。しかし、睡眠の持続時間は短くなりますが、合計睡眠時間は長くなります。結局は、睡眠の質は、添い寝の方が向上すると言われています。ママも一緒にお昼寝の時間がとれると良いでしょう。
4.安全な添い寝は?
ママが赤ちゃんに届く距離で、ママの体温・呼吸・おっぱいに触れ感じることが大切です。
良くないのは、ソファーや椅子・リクライニングやウオーターベット等の、転落やマットが柔らかすぎたりフレームに挟まるなどの、窒息の危険があるようなことです。また、兄弟は、赤ちゃんと反対側に寝かせたり、ひどく酔ってしまった時には、添い寝しない等の注意が必要です。赤ちゃんが、ママに求めているのは、互いに影響しあえる関係です。

